ビタミンB5(パントテン酸)の効果・不足・過剰摂取

パントテン酸とは

 

 

パントテン酸は、水に溶ける性質を持った「水溶性ビタミン」の一つ。ビタミンB1やB2などと同じ「ビタミンB群」の仲間であり、かつては「ビタミンB5」とも呼ばれていました。

 

パントテンという名称は、ギリシャ語の「どこにでも存在する」という言葉に由来し、その名のとおり、幅広い食品に含まれています。

 

基本的に水溶性ビタミンは体外に排出されるので貯めておくことはできませんが、パントテン酸の場合は含まれる食品の数が多く、不足しにくいのが特徴です。

 

三大栄養素(脂質・糖質・たんぱく質)すべてのエネルギー変換をサポートする「コエンザイムA」という補酵素としての役割があり、中でも脂質のエネルギー変換に深く関わっているため脂肪の代謝に役立つ「ダイエットのビタミン」として知られています。

 

その他、善玉コレステロールや免疫抗体、ホルモンの合成にも関与しており、特に、ストレスを感じたときに副腎から分泌される抗ストレスホルモンはパントテン酸がなければ十分に合成することができません。

 

このことから、同様の働きを持つビタミンCとパントテン酸は「抗ストレスビタミン」と呼ばれています。

 

ビタミンCとパントテン酸の組み合わせはアレルギーにも効果があり、この2つを使った治療法が注目されています。

 

また、パントテン酸には皮膚や粘膜を正常に保つ働きがあることから紫外線・やけどなどによる炎症を抑える目的でサンスクリーン用品や塗り薬に配合されたり、手術後の傷の治りを良くするために利用されることもあります。